【新唐人日本2012年3月25日付ニュース】全人代閉幕の日、温家宝首相は最後の記者会見で、とりわけ政治改革について強調。近日、共産党上層部に近い消息筋によると、温家宝首相が天安門事件の再評価を試みているそうです。情報によると、温首相はかつて3度再評価を提案したものの、最も激しく反対したのは、薄煕来元重慶市書記だったそうです。
イギリス“フィナンシャルタイムズ”によると、温家宝首相はかつて3度共産党上層部の秘密会議で、天安門事件への再評価を提案したものの、他の幹部に否決。中でも薄煕来の反対が最も激しかったそうです。
共産党上層部に近い消息筋によると、温首相は現在、長年の願望である政治改革の実施を試みているそうです。その第一歩が、天安門事件への再評価だそうです。
天安門事件で戦車に轢かれ、両足を失った方政さんは、これは温首相の真実の感受であったとしても、あまり楽観視できないと述べます。
天安門事件被害者 方政さん
「残念なのは、彼の決心が足りないのかそれとも党内権力にけん制されているのか、抵抗勢力が強いために彼の政治改革抱負が実現できないのか知りませんが、今のところ、実際の行動はまだ見ていませんので、これも私が観察している原因の一つであり、失望している一面でもあります」
天安門事件当時、現場にいた中国法政大学の元主任呉仁華さんは、温首相の政治改革はすでに遅いと示します。
中国法政大学法律古籍整理研究所 呉仁華元主任
「彼が自分が言ったこれらを実現できるとは思えません。首相に2期連任中、つまりわせて10年ですが、残り半年未満です。もし本当に政治改革をするのであれば、任期終了間際になって、この問題を繰り返し提起すべきではないでしょう」
2008年、訪米期間中に温家宝首相はCNNの取材を受けたことがあり、天安門事件に触れた際、唇を噛みしめたまま、数秒間無言だった事がありました。方さんは、共産党体制内で政治改革を論じても、何も変わらないと述べます。
天安門事件被害者 方政さん
「解放軍報を見ると分かりますが、軍隊が依然党に属すれば、いかに政治改革を論じても、この枠の中で這い回り、中国の真の民主化或いは社会の民主発展に対し、大きな変化はもたらしません」
天安門事件勃発後、弾圧の主導者の一人でもある薄煕来の父親・薄一波(はくいっぱ)は、強硬路線を堅持し、軍隊を派遣して学生を鎮圧。これも薄煕来が天安門事件への再評価を断固として拒む原因ではないかと見られています。
新唐人テレビがお伝えしました。
www.ntdtv.com/xtr/gb/2012/03/22/a676157.html.(中国語)